戦争
かなり前に一度読んでいるが、再読。 大岡作品、特に「野火」との共通点の多さに驚く。五味川によれば、この作品は「ドキュメント」らしいが、これは大陸における「野火」であると言ってよいと思う。 例えば、敵(この場合ソ連兵)は、具体的な存在としては…
岩波新書。 いわゆる「核の冬」現象が意識されるようになったのは案外新しく、八十年代らしい。 核の冬現象は、チリよりも、火災の結果による側面が大きいらしい。すなわち、核弾頭の小威力化や減少が、ただちに核の冬減少の大幅な改善をもたらすとは限らな…
筑摩現代文学大系。かなり時間を書けたが読了。その理由はこの泥みたいな文体にある。 野間の文体が、当時、結構なインパクトを与えたことは耳にしたことがある。その文体は、人間を、外と、内の両面から描こうとする「総合小説」の手段であるらしい。それは…